〝花の彫刻家〟ダニエル・オストの作品を名建築で 「竹と花の奏宴」10月25日から京都で開催

09-17 admin

自作の前で語るダニエル・オスト=東京都千代田区のベルギー大使館

ベルギー出身の世界的フラワーアーティスト、ダニエル・オストがいける作品を堪能する「竹と花の奏宴」が、京都市北区の「しょうざんリゾート京都」で、10月25日から30日の6日間限定で開催される。

植物の美しさを引き出す独創的な造形で「花の彫刻家」と称されるオストは、ベルギー王室の結婚式や万博などの装飾を手がけ、国内外で高い評価を得ている。長年オストと親交のあるを西洋美術史家の森洋子・明治大学名誉教授は「オストの特徴は伝統と革新を兼ね備えていること」と評する。「ブリューゲルやマグリットなど、ベルギーの美術的な文脈からインスピレーションを得ながら、そのうえで自身の芸術を表現している」 

日本でも、金閣寺や仁和寺など、伝統的な空間の中で花をデザインしてきた。今回の舞台も、同リゾートの庭園内にある昭和30年代に建てられた数寄屋造りの迎賓館「峰玉亭」。オストは「足を踏み入れた時、空間の完成度の高さに衝撃を受けた」と振り返る。普段は非公開の名建築にくわえて、人間国宝・藤塚松星による竹籠などの器もオストのデザインと響きあう。

テーマとなる花材に竹を選んだ理由について「竹の持つしなやかさ、強さ、美しさは人間の持つ生命力にも通じる。私は竹に恋してしまっているんです」とオスト。挿花家・栗崎昇を師とあおぐなど、日本からも大きな影響を受け「日本は家のようなもの」というオストの新たな挑戦に期待したい。

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